兵庫のガラパゴス?!豐岡というマチが育むモノづくり魂。

私たちが暮らすココ「豊岡市」は、兵庫県の北部(但馬地方)に位置し、
北は日本海、東は京都府に接する人口81,391人(H28・10・1)の地方都市です。
県外の皆様にとっては兵庫県というと神戸や甲子園のイメージが強く、
え?日本海側もあったの?という感じかも知れませんね。
実は、ここ豊岡は、廃藩置県では兵庫県に属さず
「豐岡県」という独立した県だったというほど、
気候も文化も言葉も南部とは異なるエリアです。
そう!言葉もいわゆる関西弁とは異なり但馬(たじま)弁です。
「だから」は、関西で「そやから」となりますが、
但馬弁では「だしけぇ」です。ぜんぜん違いますね(笑)。
自動車などなかった昔のことですから
険しい山で隔てられていた南部より、むしろ
北前船などの海運で交流のあった、北陸や東北地方の言葉や文化と
共通点があるのかもしれません。

徐々に高速道路が伸びつつある現在でも、
京阪神からは車で約2時間30分くらいかかる
関西における、ちょっとした秘境という感じですが、
有名な城崎温泉、神鍋スキー場、出石城下町、
これすべて兵庫県豐岡市(但馬地方)にあります。
豊かな自然が自慢で、但馬牛や松葉ガニなど美味しいものもいっぱい。
国の特別天然記念物コウノトリの生息地でもあります。

その一方で、豊岡市には300を越えるカバン関連企業があり
国内生産の80%のシェアを占める鞄(かばん)産業を担っています。
私たちattikuの関連会社「浮田産業株式会社」も、
豊岡の鞄産業に携わって60年を迎えます。
なぜ豊岡で鞄かといいますと、そのルーツは但馬地方に古代より伝わる
柳行李(柳細工のトランクのようなもの)づくりの技術のようです。
江戸時代には豊岡藩の独占取扱品として、柳行李の生産が盛んでした。
明治になり材質こそ新しいものが取り入れられるようになりましたが、
「モノを入れて運ぶための丈夫で美しい入れ物=鞄」づくりが
豊岡の産業として定着するようになったようです。

柳行李の時代から、親から子へ、師匠から弟子へと
脈々と受け継がれるモノづくりのDNA。
そして、昔は雪で閉ざされていた但馬の冬の気候が育んだ、
「必要なものは自分で作る」「大切に修理して使う」という
孤高で堅実なこだわり。そんな但馬人の愛すべき感性が
私たちattikuにも息づいていることを信じて、
この豊岡から、全国・全世界の皆様に、
ステキなものをお届けできたらと夢を膨らませています。